寝室が別でも仲良し夫婦!ゆるやかな暮らしを実現する間取り3選

「夫婦同室ストレス」という言葉をご存知でしょうか。
同じベッドで眠る夫婦が、寝る時間の不一致や互いのイビキで目覚めてしまう…例えばそんなストレスのこと。
このストレスは「ゆるやかな夫婦別室」で解消してみてはいかがでしょう。3つのアイデアを紹介します。

寝室を別にする夫婦は増加している

「夫婦仲は良好だけど、寝室は別にしたい」と望む夫婦は実は少なくありません。
最近は、ライフスタイルの違いや働き方の多様化で夫婦でも睡眠時間が違うケースがあるからです。ここでは、寝室を別にする夫婦が増加していることや、別室であることのメリット・デメリットを紹介します。
メリットやデメリットをしっかり把握しておくことで、良好な夫婦仲を保ちつつ快適な別室がつくれるでしょう。

女性は6割以上が「夫婦同室ストレス」を感じている?!


「夫婦同室ストレス」とは、「夫婦が一緒の部屋(やベッド)で眠ることで感じるストレス」のこと。
例えば、睡眠時間がズレているために、眠っていてもパートナーの気配で起きてしまうとか、イビキがうるさくて目覚めてしまうなど、そんなストレスを指します。

2017年にとられたアンケートによれば、寝室を同じくすることでストレスを感じている夫婦は意外に多いことがわかりました。
とくに女性では実に6割を越える人が何らかのストレスを感じています(参考:夫婦の寝室事情、「同室で寝ている」は約7割、SUUMO調べ

そのストレスを解消するために、同室でもできる工夫を紹介したのが前回の記事「寝室の「夫婦同室ストレス」とは? 快適に眠るアイデア)」ですが、今回は「別室」を考える人に「ゆるやかな夫婦別室」をおすすめしたいと思います。

夫婦が寝室を別にする理由は?いつから別室にする?

夫婦が寝室を別にする理由は、主に以下の3点です。

  • パートナーのいびきに悩んでいる
  • 生活リズムの違い
  • 赤ちゃんの夜泣き

夫婦仲が良くても、上記のような理由で寝室を別にしている夫婦は案外多いです。
例えば、夫が夜勤で生活リズムが異なると、どれだけ夫婦仲が良かったとしても別室の方が生活はしやすいですよね。
「夫婦別室だと夫婦仲に影響するのでは?」と思われる方もいるかもしれません。しかし、別室にすることでお互いの生活が良好になる場合もあります。

夫婦で寝室を別にするメリット・デメリット

夫婦で寝室を別にするメリット・デメリットは以下のとおりです。

【メリット】

・睡眠の質を高められる
・適した環境で眠れる(空調・照明)
・就寝までの間ひとり時間をつくることができる

【デメリット】

・就寝中の体調の変化に気づきにくい
・ケンカ時の仲直りのきっかけをつくりにくい
・気配を感じられずさびしい

夫婦別室にすることのメリットとして、ひとりの時間と空間を確保できるということがあります。自分だけの時間を持てるようになることで日々のストレスや疲れを癒しやすくなります。

一方、お互いの存在が希薄になることでさびしい気持ちになったりコミュニケーションが取りづらくなったりする場合もあるでしょう。
とはいえ、夫婦別室にしたからといって必ず別室で眠る必要はありません。
週末は二人で同じ部屋にするなど、日によって同室にすればコミュニケーション不足も解消されます。
別室があれば身体的にも精神的にも余裕が生まれるので、ぜひ効果的に活用してください。

寝室別でも夫婦仲良し!効果的な間取りを紹介

先ほどのアンケートによれば、「夫婦は同室で眠るもの」という一般的な思い込みを覆すように「いつも別々の部屋で寝ている」夫婦は約4割もいます。
互いのストレスを減らせる夫婦別室は、家庭生活の一つの立派な選択肢になっているんですね。

しかし、「ベッドルームを別々にしたい」と切り出すのは、なかなか難しいこと。
言う方も、言われる方も、いろいろと考えてしまうもの。
いきなり完全な個室で眠るのではなく、相手の気配をしっかり感じられる「ゆるやかな別室」から始めてみると、安心感を得ながら快眠も得られておすすめです。

典型的な間取りのアイデアは3つ。
最近ではポピュラーな引き戸で部屋同士をつなげる方法趣味室(サブ寝室)を設ける方法、そして可動式の天井まである収納家具を設置する方法です。

寝室別プラン①引き戸でつなげると別室でも気配が感じられる

廊下などから直接各部屋に入れるのはもちろん、間を仕切る壁に引き戸を作るプランです。
引き戸は片開きドアとはちがい、開けることによる空間のロスが少ないほか、普段は開けっ放しにして「広い同室」のような雰囲気を作ることができます。
お互いの気配が伝わってきて安心感が生まれるほか、育児中だったり、将来介護が必要になったりした場合でも、互いにすぐに対応できるので便利です。
また、介護という点で言えば、夫婦ではない補助者(常駐ヘルパーなど)のベッドルームとして使うこともできます。
下は引き戸で繋がったプラン例です。

寝室別プラン②サブ寝室は新婚にもおすすめ

メイン寝室には二人で眠ることができるベッドを置いておき、眠る時間がズレたり、趣味に没頭したくなったりした場合に、隣にある「趣味室(サブ寝室)」を利用するプランです。
メイン寝室のすぐ隣にある趣味室は、ソファベッドなど簡易ベッドを置ける空間を確保しておきます。
仕事や育児で眠る時間がずれてしまう夫婦、眠る前に趣味に没頭したい時間を持ちたい夫婦に特におすすめです。

寝室別プラン③可動式の天井までの収納家具で間仕切り

寝室だけに限りませんが、家を建てたりリフォームしたりする機会があれば、お部屋には可変性を持たせ、柔軟に使えるようにしておくのが大切です。
高齢化社会で、夫婦が一緒にいられる時間が長くなった反面、お互いが介護をしたり、外部のヘルパーさんに入ってもらったりする機会も増えました。
そういった時に、天井まであるのに簡単に自分たちで動かせる収納家具を設置しておけば、部屋を自由に区切れるのでおすすめです。
写真はクレバリーホームの「ムーブクローゼット」。
夫婦同室で広々と使いたい時には壁に寄せておき、ライフスタイルが変わったら間仕切りや目隠しとしても使えます。

ムーブクローゼットの配置例。部屋を広々と使いたい時は部屋の端に配置しておき、一般的なクローゼットと同様に使用します。

間仕切りとして使いたい時には部屋の中央へ移動します。

また、天井までの移動式家具の導入がすぐに難しい場合は、簡易な間仕切りを使ってみるのもいい方法です。
そういった「同室のままできる工夫」については寝室の「夫婦同室ストレス」とは? 快適に眠るアイディアで紹介していますので読んでみてくださいね。

寝室が別でも夫婦仲を保つためのポイント3つ

寝室が別でも夫婦仲を保つポイントはたくさんあります。今回は3つご紹介いたします。
睡眠時はひとり時間を確保しつつ夫婦仲を保つ参考にしてくださいね。

ポイント1.家庭内でコミュニケーションをしっかり取ろう

寝室を別にするなら、家庭内のコミュニケーションをしっかり取るように心がけましょう。
特に、相手への感謝の気持ちを伝えることは円満な夫婦仲に繋がります。
「おはよう」「ただいま」といった挨拶や「ありがとう」「お疲れ様」などの感謝の気持ちを素直に伝えてみてください。
相手への感謝や良い部分を言葉にすることで、自然にコミュニケーションが深まりますよ。

ポイント2.お出かけやデートもおすすめ

寝室を別にするなら新婚の頃のように、一緒にお出かけをしたりデートをしたりするのもおすすめです。
寝室が別になったことでひとりの時間が確保できているからこそ、一緒の時間を共有したいと思いますよね。お出かけやデートとなると「どこに行こうか?」「何を食べようか?」と考えるだけでワクワクします。
日常生活から少し距離を置くだけでもリフレッシュになります。また、気分転換をすることによって気持ちに余裕も生まれるでしょう。

ポイント3.寝室を別にするときは思いやりが大事

寝室を別にするときは、パートナーへの思いやりが大切です。
「よく眠れた?」「疲れはとれた?」などの声をかけることでお互いに思いやる気持ちが生まれます。
例えば、寝室別だからとすぐに部屋にこもられたら、腹が立つでしょう。
あくまでも別室になっているのは寝室だけですので、子供に与える一人部屋とは違います。そのため、相手の気持ちを考えて行動しましょう。思いやりの気持ちで接すると夫婦円満に暮らせます。

まとめ | 寝室が別でも、間取りを工夫すれば仲良し夫婦!

夫婦には夫婦の数だけ関係性があります。
同室でないことでストレスを感じる夫婦もいれば、眠る時にはしっかり自分の世界で眠りたい、という夫婦もいます。
また、同室でいたいけれども、子育てや介護、仕事の時間帯の問題で同じ時間に眠れない…というライフステージの変化による悩みもあります。
そんな時に、「ゆるやかな夫婦別室」はささやかな助けになることもあるはず。
ストレスを感じることがあれば、ひとつのアイデアとして参考にしてみてはいかがでしょうか。
また、寝室を一から作る機会があれば、ダブルベッドだけが置ける空間にしてしまうのではなく、複数のベッドや家具を置ける、ある程度広い空間にしておき、さらに家具は可動式にするなど、どんなスタイルにも変えられるようにしておきましょうね。
ベッドのサイズと寝室の関係については「ベッドの「サイズ」&「周囲に必要なスペース」は?」で紹介しています。

あなたの暮らしが「間取り」になる。

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