「木材トレーサビリティ」とは?安全で強い木材を使おう


安全・安心であるべき我が家に、欠陥木材が使われてしまった…これは過去、実際に起きた問題です。
このような問題に対処するため、木材の「トレーサビリティ」が注目されています。
用語の意味はもちろん、なぜ建材にとって「トレーサビリティ」が重要なのか、かんたんに解説します!

このコラムでわかること

  • 住宅に欠陥木材が使われてしまった問題
  • 木材の「トレーサビリティ」は問題の対処に必要
  • 家の安全、安心は「トレーサビリティ」の有無で決まる

住宅に欠陥木材が使われてしまった問題

地震や火事、台風など多くの災害から命を守ってくれるはずの家に欠陥木材が使われていたら…。
とても安心して暮らせませんよね。
当たり前のことですが、住宅用の木材に、欠陥、不良品があっては困ります。

ところが、過去には数回にわたって、住宅用木材の欠陥が発見・報道されてきました。
欠陥木材が既に市場に出回ってしまい、その欠陥木材で建てられてしまった家もありました。

二度と起きてほしくない事故ですが、住宅用木材が人間が作り出すものである以上、残念ながら今後「絶対に」起きないとも言いきれません。

万が一問題が起きてしまった時、その木材が自分の家に使われていない事を確かめるためには何が必要なのでしょうか。
また、同じ問題を繰り返さないために、何を根拠に考えていけばよいのでしょうか。

それは、その木材がどういったルートを通って家の建築現場まで運ばれたかという正確な情報です。
具体的には、誰が育て、どの山から切り出されたのか、加工はどこで行われたのか、販売・輸出入の状況やどの市場で、誰に買われたか…といった情報です。

木材の「トレーサビリティ」は問題の対処に必要

この情報を木材ごとにしっかり保ち、いつでも出せるようにしておくことを木材の「トレーサビリティ」と言います。

「トレーサビリティ」とは英語でtraceability。直訳すると「追跡できる、突き止められる(trace=追跡する+ability=能力、可能なこと)」です。
具体的には「その製品(この場合は木材)がどこで、どうやって作られたのかを逐一追える」という意味です。

木材だけではなく、農水産物の表示で目にすることもできます。
身近な例だと、スーパーなどで、例えばそのレタスやキュウリが、誰によってどの畑で生産されたのかが追えることがあります。
これも「トレーサビリティ」です。

住宅用の木材に関して、仮に先ほどのような問題が起きても、「木材トレーサビリティ」を保障している住宅メーカーなら、しっかりと「一本たりとも使われていません!」と言うことができるのです。

まとめ/家の安全、安心は「トレーサビリティ」の有無で決まる

残念ながら、国内のハウスメーカーが全てこのトレーサビリティを保障しているわけではありません
木造住宅を建てる時には、使用木材のトレーサビリティを保障しているメーカーを選ぶことが非常に重要です。

最新の白書によれば、下記のように木造住宅(平均値)の材木、特に家の強さに関わる構造材に輸入材が多用されています。
また、これら輸入材の多くは、既に海外で加工済みのものです。

林野庁 http://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/27hakusyo/zenbun.html より引用

国内産でもトレーサビリティは必須ですが、外国産の材料の場合は遠い国からいくつもの人の手を通ってやってくるわけですから、特に正確な情報を保持することが重要です。
家の骨格となる木材が「質の良い安心できるもの」と請け合える、木材トレーサビリティをしっかり掲げているメーカーをパートナーにしてくださいね。

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